057-NHKスペシャル「車椅子から立ち上がれ」をみて

 

3/24日 日曜
NHKスペシャルの150万人といわれる脳卒中患者のリハビリ
改革「車椅子から立ち上がれ」にドーンと感動。 

 

車椅子全廃に取り組む、兵庫県の公立八鹿病院のドキュメント。

現場スタッフの苦闘を交え、脳卒中で半身不随になったお年寄り
が歩きだすまで・・・・・

介護する側にとって車イスを使いケアすることは、転倒事故を予
防したり、少ない人員で運営する上で効率的ですが、結果、お年
寄りから、まだ歩ける能力や歩ける可能性を奪う事になっている

食事、入浴、トイレ等さまざまな移動はすべて車椅子。
従来のリハビリは、1日20分×2回の訓練のみ。

確かに、ただのお年寄りでなく、脳卒中・脳卒中で半身不随にな
った70歳80歳方達ですから車椅子を使用するのも理解できます。

しかし、この病院では、車椅子の使用を全面廃止しました。
一部ではなくて、全面です。

1日20分×2回のみだったリハビリを、食事、入浴、トイレ等
さまざまな移動すべて車椅子をやめて、歩行訓練に変える。

訓練用の特殊杖と膝と足首を補強する器具を使ってですが付き添
いなしでは、立ち上がるのも難しい状態ですが、この方法に変更
すると1日2時間30分になるそうで、目標は3000歩だそうです。

しかし、この試みが始ってスグに現場のスタッフから不満が爆発
します。なにせ、少ない人数での日々の業務です。
給与も変わらないのに仕事はめちゃハードになる。
当の患者も車椅子に甘えてますから「こげなキツかこと」と言い
出す始末。

そんな「現場」対「言い出しっぺの教授」の数回にわたるミーテ
イングの中、女性教授が、セラピストや介護士に、淡々と

「では、なぜ、あなた達は働いてるの?」
「なぜこの仕事を選んだの?」
「退院した後、寝たきりじゃなく普段の生活が出来ることへの
お手伝いをしてるんでしょ」
「だから素晴らしい仕事なんでしょ」と投げかける。

そうしてる中、2ヶ月も経たずに、患者が付き添いなしで、
歩けるようになってきます。

そして少し灯りが見えかけた頃、
食堂で、患者が椅子に座ろうとした瞬間に転倒事故がおこります。
幸い、骨折もなく大きな事故にはなりませんでしたが、これをき
っかけに、患者に関わるすべてのスタッフが、介護士・セラピス
ト・リハビリ担当・看護婦が、情報を交換し合う体制を作り、大
きく病院全体が結束していきます。

そして三ヶ月が経った頃、ある介護士は担当している82歳の脳梗
塞で半身不随になった男性のリハビリが思うように進まない事に
ついて女性教授に相談をもちかけます。

もともと専業農家で田畑を耕していた足腰の強いこの男性は手術
後、車椅子での介護が8ヶ月も続いたため、すっかり寝たきりに
なってしまった為、訓練に対してもなかなか効果が出ない。

女性教授は「リハビリプランの目的は?」と問いただします。

「歩く。ただその機能だけに気を取られるんではなく」
「歩ければどうなるの?」「何がしたいの?」

若い介護士は奮起します。
まずカメラを片手に、この男性の住んでいた住宅・田畑・庭を見
にいきます。そしてお婆ちゃんにたっぷり話を聞きます。

すると、自宅から畑までは遠すぎるため、まずは玄関の先の花壇
まで約30メートルを移動できる事と目標を設定します。

その目標にあわせて、病院の廊下の先に花壇を作り、目標に向か
って二人三脚で取り組みはじめます。

そして1ヵ月後、おじいちゃんは自力で一歩を踏み出します。

すると今まで歩けなかったのが嘘のよう
一歩一歩また一歩と杖に頼りながら花壇へ歩いていきます。

そして花壇に到着したその時です。
おじいちゃんが腹の底から絞り出すようにシャガレ声で

「ウレェシーーーーー」「ウレシーーー」と涙を流して連呼。

気が付くと、看護婦・介護士・その他多勢のスタッフが泣きなが
ら拍手を送っていました。

涙。涙。いい話でしょ。心が洗われる思いです。

当然、目標設定の素晴らしさもさることながら、ただ単に単純に
「歩ける」と言う事だけの素晴らしさ。

また「歩けた」事だけで、こんなに感動できるんだという発見。
歩いた人も、周りの関係者もね。
赤ちゃんが初めて歩いたときも感動もんだし、子馬が生まれてス
グ立ち上がるのも感動。ただし、僕らが歩こうが立ち上がろうが
誰も感動しませんが・・・・・
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最近思う、幸せか不幸せになるかの違いは、
日々の小さなことに、「感謝」して「感動」する事。

小さな事を大切に出来るか?
当たり前のことに感謝できているか?

例えば、
朝起きて、出社できる会社があることに感謝できるか
朝ごはんを、美味しいと食べれることに感謝できるか?
女性スタッフが、挨拶をしてくれた事に感謝できるか?

どうです?
幸せを捕まえる網の網目が大きくなってませんか?
小さな幸せ。小さな成功。小さな感動。小さな笑い。
小さな喜びに緩慢になってはいませんか?

幸せを感じるセンサーが汚れてませんか?

逆に1日の中でスタッフに「ありがとう」って何回言いますか?
感謝を伝える努力を曖昧にしていませんか?
そして心から感謝して言えてますか?

年配者・先輩・上司・取引先・お客様には「ありがとう」って
簡単に言えるけれど、スタッフや後輩や家族には言えてないもの
ですよね。

そう言えば、最近、嫁さんに「ありがとう」って言いました?
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  2002年03月25日   岡崎 太郎