813-師匠

モデリングできる「師匠」を探せ


 師匠と話をしていて、よく拍子抜けすることがあります。

僕だったら怒り心頭であろう問題も「しょうがないよ、ほっときなさい
そのうちわかるからいいよ」と、いとも簡単に許しちゃったりするのです。

 

  僕は手放せないけど、師匠は簡単に手放すことができる。
 師匠は手放すことも執着することも、自分で切り替えることができるわけ
です。つまり、自由自在。

 NLP(神経言語プログラミング)に「モデリング」といって、
「自分が求める像=先輩や師匠があれば、その人の考え方や行動を
まねしなさい」というものがあります。

 僕の場合、三人の師匠+自分のイメージでミックスしてモデリングして
います。

 コツは、僕の10年後にイメージをセットすること。
たとえば40歳なら10年後に50歳ですから、たぶん今より体力は確実に
落ちてきます。おなかはどうかなぁ。ダイエットもそうだけど、筋肉をつけ
ないとヤバイなこれは!

 筋トレとランニングを習慣にできたらいいなぁなんて感じ。
 
 ここに師匠や先輩が現実どんな対応をしているのかを参考にしつつモデリ
ングするのです。

 カテゴリーは、働き方・生活・知識・考え方・ファッション・言動・
スポーツ・遊び・趣味となんでも参考になります。

 ポイントは、現在まだ予想できてないことは何かと探っていくこと。

 師匠の行動や考え方を見たり接して研究したり「僕はまだそのことに
ついて考えたことがないな」とか「そのことについて考える余裕さえ持て
てない」と気づくことです。
 
 ガイドとなるのは「違和感」。

 自分の考えと違った場合、すぐに拒絶するのではなく、もしかすると自分
がまったく気づいていない域の入り口かも知れないと受け止めるのです。
 
 それを師匠と共感できるとうれしいのですが、それよりも、
まだまだ自分の知らない領域を見せて欲しいと常に思っています。

「さすが師匠、僕はまだその域に達していないなぁ」
「なるほど!」という域を垣間みたいのです。
  
 本当に学ぼうと思うなら、普段から師匠のところに顔を出さないと駄目。

 自分に用事のあるときだけに行くようでは学べません。
ニュートラルな状態が大事なのです。

 何かもらおう、拾おうと思うのはいいけれど、あまりギラギラさせるのは
貧乏根性丸出しで残念です。これではお互いが疲れます。

 面倒くさい奴だと思われて
「君はいつも自分に都合のいいときしか来ないね」って言われちゃうと
正直つらい。反対に「何かお役にたちたい」という気持ちを持つことが
肝心ですね。

 未熟な自分が師匠の役に立つことなんてないのかもしれないけれど、
少しでもお役にたちたいという気持ちは伝わります。
 
 日頃から師匠に感謝を忘れず、時間を作って会うのです。
師匠は忙しいのですから、話ができなくてもいいんです。

 それより師匠の立ち振る舞い・言動から学べることがたくさんあります。
何からでも、どこからでも学びたいと思えば学べるのです。
  
 少しでも師匠の器の大きさに近づきたいと思うことです。
少々やせ我慢をしてもイメージに近づきたいものです。

 「素敵な師匠をどうすれば見つけられますか?」とよく聞かれます。
ずいぶん考えたのですが、完全な処方箋などないと思います。

 それはやっぱり縁でしかないと思います。

  2009年10月14日   岡崎 太郎