826-応用という視点

 基本をすべて習得した後に「現場」という応用の舞台に進もうなどと
考えていたら、いつまで経っても現場で活躍はできない。

ある程度の基本を勉強したのなら、その後は現場で揉まれつつ実体験を
積みながら、基本と応用・初級と中級を行ったり来たりしながら己を磨いて
いくしかないのだ。

  実践して不足している部分を感じて対処し先に進む。
 これぞ現実的な学びのループなのです。

 しかし確実に「できる人」と「できない人」の間には「差」がある。
 同じ仕事を進めるにしても、品質・スピード共に差が生まれる。


 何がこの差を生じさせているのだろう。


 そこで注目すべきは基本の習得如何よりも「応用力」だと考えた。


 よく観察してみると
 「できる人」は共通して「応用力」が確実に高い。


 学んだ知識や経験、経験から編み出した「型」を応用のテコとして、
課題を解決していくのが上手なのだ。

 あなたの周りを見渡してみてほしい。
 この仮説にぴったりの知り合いや友人はいないだろうか?

 音楽を例にとればわかりやすいが、アレンジャーという職業がある。

 本来のメロディーラインの出来がよくともアレンジひとつで曲は売れたり
売れなかったりする。

 できるアレンジャーは、時代の潮流を読み、大胆かつ繊細に原曲に変化を
与えていく。それも短時間に大量のバリエーションを出すことができる。

 どこをどう変更すればいいのかという引き出しが多いのだ。
 
 応用力が高まれば、時間と労力、そしてコストの節約ができると思う。

  2010年02月05日   岡崎 太郎